
「意匠は妥協したくない。でも、竣工後に『夏がとにかく暑い』と言われるのは絶対に避けたい」——設計事務所やデザイナーの方から、こうしたご相談をいただくことが増えています。大開口の窓、抜けのある高天井、シャープな金属屋根。デザインとして魅力的な要素は、同時に熱を呼び込む要素にもなりがちです。この記事では、意匠を犠牲にせずに暑さをコントロールする手段としての「遮熱」を、設計者・デザイナーの視点で整理します。図面や仕様書への落とし込み方、クライアントへの伝え方まで、そのまま提案に使える形でまとめました。
【この記事のポイント】
- デザイン性の高い建物ほど輻射熱(ふくしゃねつ)の影響を受けやすく、竣工後の不満は「暑さ」に集中しやすい
- 遮熱材は仕上げ材の下に隠れて納まるため、見える部分を一切変えずに性能だけを足せる(断熱材の代替ではなく併用が前提)
- 純度99%の純アルミを使う遮熱材「Eeeサーモ」なら輻射熱を最大97%カット。厚みを取らず、カッターで切れるので改修案件にも使いやすい
初稿:2026/09/15
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デザインを追求すると、なぜ建物は暑くなるのか?
結論から言えば、原因の大半は輻射熱です。輻射熱とは、太陽や高温になった屋根・外壁から、空気を介さず直接飛んでくる熱(赤外線)のこと。やかんに触らなくても近づくと熱いと感じる、あの熱の伝わり方です。そして意匠として選ばれやすい素材や形状は、この輻射熱を受けやすい条件と重なることが少なくありません。
大開口・高天井・金属屋根が熱を呼び込む

デザインの主役になりやすい要素ほど、熱の入口になりやすいという構造的なジレンマがあります。
- 大開口・全面ガラス:日射がそのまま室内へ入り、床や家具を温めて二次的な熱源になる
- 高天井・吹き抜け:屋根面から輻射熱を受ける面積が大きく、しかも熱気が上部に滞留しやすい
- 金属屋根(折板・ガルバリウム):夏場の表面は素手で触れないほど高温になり、その熱が屋内側へ向かって放射される
- 現し天井・スケルトン天井:天井裏という緩衝空間がないため、屋根の熱がダイレクトに室内へ届く
つまり「暑い建物」は施工不良の結果ではなく、デザインの必然として起こることがあるということです。だからこそ、設計段階で熱の入口を塞いでおく発想が効いてきます。
「暑い」は竣工後に最も残りやすい不満

デザインは写真に残りますが、暑さは毎年の夏に体で思い出されます。しかも竣工後に暑さ対策をしようとすると、選べる手段は限られます。
- 後付けのスポットクーラーや大型ファンが、整えたはずの空間に置かれる
- 窓に遮熱フィルムやブラインドが加わり、見え方や採光の計画が変わる
- 外部にオーニングや庇が増設され、ファサードの印象が崩れる
いずれも意匠を後から壊す対策です。設計者・デザイナーの立場で遮熱を検討する最大の理由は、省エネや快適性そのものよりむしろ「自分のデザインを竣工後も守るため」だと言えるかもしれません。
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遮熱と断熱はどう違う?設計者が押さえるべき使い分け
ひと言でいえば、断熱は「熱の伝わる速さを遅らせる」、遮熱は「輻射熱を反射してそもそも入れない」という違いです。担当している熱の種類が違うため、どちらかを選ぶものではなく、組み合わせて使うのが基本になります。
断熱=遅らせる、遮熱=反射する

熱の伝わり方は「伝導(モノを伝わる)」「対流(空気が運ぶ)」「放射=輻射熱(空間を飛んでくる)」の3種類。断熱材と遮熱材は、このうち担当する範囲が異なります。
| 項目 | 断熱材 | 遮熱材 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 伝導・対流 | 放射(輻射熱) |
| 原理 | 空気層や素材の厚みで熱の移動を遅らせる | アルミ表面で赤外線を反射する |
| 厚み | 性能を上げるほど厚くなりやすい | 薄い層で機能する |
| 夏の日射 | 入った熱の移動を遅らせる | 入る前に反射する |
| 役割 | 通年の基本性能 | 断熱の弱点を補う組み合わせ前提 |
注意したいのは、遮熱材は断熱材の代替ではないという点です。断熱仕様を落として遮熱で埋める、という考え方ではなく、断熱で守りきれない夏の輻射熱を遮熱で受け止めるという整理でクライアントにも説明すると、誤解が生まれにくくなります。
設計段階で組み込むと、選択肢が圧倒的に広い

遮熱材の使いどころが設計段階にある理由は、納まりの自由度です。
- 厚みをほとんど取らないため、通気層や下地の中に無理なく納められる
- 下地が露出しているタイミングなら、継ぎ目なく連続して施工できる
- 空調計画そのものの前提条件を変えられるので、設備設計者との調整の幅が広がる
- 仕上げが決まる前なので、意匠に一切影響しない位置を選べる
逆に竣工後の改修では、天井を開ける・足場を組むといった付帯工事が発生しがちです。「同じ性能を、より安く、より綺麗に入れられるのは設計段階だけ」——これは提案時にそのまま使える口説き文句でもあります。
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意匠を損なわずに遮熱を仕込める3つの部位
遮熱材は仕上げ材の下に隠れる部材です。つまり、見える部分は一切変えずに性能だけを足せます。なかでも効果が出やすく、納まりも取りやすいのは次の3か所です。
① 屋根・小屋裏——最優先で押さえたい部位

夏の暑さ対策で最も費用対効果が高いのが屋根面です。真夏の屋根は建物のなかで最も高温になる面であり、そこからの輻射熱が小屋裏を経由して室内へ降りてきます。
野地板の下、または垂木間・小屋裏の面に遮熱材「Eeeサーモ」を張ることで、屋根から降りてくる輻射熱を反射できます。反射させるにはアルミ面の前に空気層を確保することが重要で、通気層の設計とセットで検討するのが基本です。仕上げからは完全に見えない位置なので、意匠への影響はゼロです。
② 外壁の通気層——西面・南面の壁が熱いとき

西日を受ける壁面や、金属系サイディング・濃色の仕上げを選んだ壁は、表面温度が上がって室内側へ熱を放射します。通気層の内側に遮熱材を入れておくと、壁の中で熱を折り返すことができます。
濃色やダークメタルといった意匠上どうしても外せない仕上げを採用する案件ほど、この部位の遮熱が効きます。「色は変えずに、壁の中で処理する」という提案ができるのは、デザイナーにとって大きな武器です。
③ 折板屋根の裏側・天井面——改修やリノベーションで

倉庫や工場、ガレージ、店舗リノベーションでよくあるのが、折板屋根がそのまま現しになっているケースです。デザインとして構造や屋根を見せたい意図がある一方、熱の面では最も厳しい条件になります。
この場合は折板の裏側や、新設する天井面・下がり天井の内部に遮熱材を仕込みます。遮熱材はカッターやハサミで簡単にカットできるため、折板の谷やボルト位置など複雑な形状にも合わせやすいのが利点です。シールタイプを選べば、下地の状況によっては貼るだけで施工できます。
「屋根を見せたまま、暑さだけ消す」——この両立ができると、リノベーション提案の説得力は一段上がります。
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提案資料に書ける遮熱材「Eeeサーモ」の基礎情報
提案書に落とすなら、押さえるべきは「何で出来ているか」「どれだけ効くか」「どう施工するか」の3点です。遮熱材「Eeeサーモ」は、純度99%の純アルミニウムを使い、輻射熱を最大97%カットします。アルミを蒸着させたタイプと違って純アルミそのものを使っているため、反射性能と耐久性の両面で有利です。

3タイプの違いと選び方
| 製品 | 構成の特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Eeeサーモシングル | シリーズの基本モデル | 屋根裏・壁など標準的な遮熱 |
| Eeeサーモダブル | 2層の気泡構造+純アルミ2層。特殊な難燃剤を配合したハイブリッド構造 | 遮熱と断熱の両方を狙う部位、屋根・壁・天井の広範囲 |
| Eeeサーモクロス | クロス素材タイプ | 下地条件や納まりに合わせた使い分け |
意匠設計の立場で迷いやすいのはシングルとダブルの使い分けです。おおまかには、輻射熱の反射が目的ならシングル、熱の伝わりも同時に抑えたい(=断熱性能も欲しい)部位ならダブル、と考えると整理しやすくなります。ダブルにはDIYでも扱えるシールタイプがあり、改修や部分補修でも使いやすい構成です。
寸法・厚み・ロール幅といった数値仕様は案件の納まり次第で重要になるため、製品ごとの詳細スペックは製品ページまたはWEBカタログでご確認ください。図面に書き込む前のスペック確認にそのまま使えます。
図面・仕様書への落とし込みと施工性

仕様書に記載するときに押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 部位と製品名を明記する(例:小屋裏/遮熱材 Eeeサーモダブル)
- アルミ面の向きと空気層を指示する——反射性能は空気層の有無で変わるため、断面図で明示しておくと現場が迷わない
- 重ね張り・突き付けの処理を決めておく——隙間があるとそこから輻射熱が抜ける
- 通気層・換気の計画と矛盾しないか確認する——遮熱材で通気経路を潰さないよう納まりを調整
施工性の面では、カッターやハサミでカットできるため専用工具が不要で、軽量なので取り扱いも容易です。特殊な職種を追加せずに済むことが多く、工程とコストの見通しが立てやすいのも設計者にとって扱いやすい点です。
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クライアントに遮熱提案が伝わる3つの切り口

遮熱は「見えない部材」なので、そのままでは価値が伝わりにくい提案項目です。承認を得やすくするには、伝え方を変えるのが有効です。
- 数字で語る:「輻射熱を最大97%カット」「純度99%の純アルミ」といった具体的な数値は、見えない部材の価値を可視化してくれます
- 「デザインは変えません」と明言する:仕上げの下に隠れる部材であることを先に伝えると、意匠変更への警戒が外れて話が進みます
- 使う人の言葉に変換する:「2階が夕方まで暑い」「倉庫の商品が心配」「スタッフが夏に辛い」——施主や利用者の実感に翻訳すると、遮熱は一気に自分ごとになります
さらに、竣工後の後付け対策にかかる費用や意匠への影響を並べて示すと、設計段階で入れておく合理性が伝わりやすくなります。「今なら仕上げの中に隠せますが、後からだと天井を開けることになります」という比較は、非常に分かりやすい判断材料です。
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まとめ

デザイナー視点で遮熱対策を捉えると、その本質は省エネ設備ではなく「意匠を守るための下地計画」だと言えます。
- 大開口・高天井・金属屋根・現し天井は、意匠として魅力的である一方輻射熱の入口になりやすい
- 断熱は「遅らせる」、遮熱は「反射する」。役割が違うので併用が基本
- 屋根・小屋裏/外壁の通気層/折板屋根の裏側の3部位なら、見える部分を変えずに遮熱を仕込める
- 遮熱材「Eeeサーモ」は純度99%の純アルミで輻射熱を最大97%カット。薄く、軽く、カッターで切れるため納まりの自由度が高い
「暑さ対策で意匠を諦める」場面をなくすことが、遮熱材のいちばんの価値です。部位ごとの納まり検討や仕様書への記載内容、施工方法のご相談まで対応しておりますので、設計中の案件に合わせてお気軽にお声がけください。設計者様との共同提案も歓迎しています。
「遮熱材をもっと手軽に、もっと確実に。」
Eeeサーモシリーズで快適な環境をサポートいたします。
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