お役立ちコラム

改修工事でもデザイン性を保つ遮熱|既存の意匠を壊さない納まりと段取り

「夏の暑さをなんとかしたい。でも、この天井の見え方だけは変えたくない」——改修の相談で、最も多く聞く言葉です。

新築と違い、改修ではすでに完成した空間を扱います。天井高も、現し(あらわし)の梁も、造作の納まりも、そこにある。遮熱材を1層加えるために、それらを犠牲にするわけにはいきません。

結論から言えば、改修でデザインが損なわれるのは、遮熱材そのもののせいではありません。原因は「天井高が下がる」「既存の意匠を覆う」「納まりが粗い」の3つに限られます。裏を返せば、この3つを設計で回避すれば、遮熱材「Eeeサーモ」を入れながら、空間の見え方を1ミリも変えずに済みます。

【この記事のポイント】

  • 改修でデザインが崩れる原因は「天井高」「既存意匠の被覆」「納まりの粗さ」の3つ
  • 天井裏の懐に納める、屋根の外側から入れる、現し天井は重ねて意匠化する——回避策は3通り
  • 着工前に既存の懐寸法を実測する。空気層が取れるかどうかが、すべての前提

初稿:2026/07/09

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改修で遮熱を入れると、デザインは何によって損なわれるのか?

「遮熱材を入れたら、なんだか野暮ったくなった」。そう感じるとき、実際に起きているのは次の3つのどれかです。原因を特定できれば、対策は具体的になります

原因1.天井高が下がる

最も多く、最も取り返しがつかないのがこれです。

厚みのある断熱材を室内側に足せば、当然その分だけ天井が下がります。数センチであっても、天井高は空間の印象を決定づける要素です。開放感が失われ、照明の見え方が変わり、建具や窓との寸法バランスが崩れます。

ここで効いてくるのが、Eeeサーモが薄いシート状であるという性質です。厚みで熱を止める断熱材と違い、遮熱材は純アルミの反射で輻射熱(ふくしゃねつ)を跳ね返します。そのため、性能を出すのに厚みを必要としません。既存の天井裏の懐に収まってしまえば、天井高は1ミリも変わりません


原因2.既存の意匠を覆ってしまう

古い倉庫を改装したカフェの、現しの木架構。リノベーションで露出させたコンクリートスラブ。あえて見せている構造は、その空間の価値そのものです。

そこに遮熱シートを直接張れば、意匠は消えます。銀色は反射性能そのものであり、塗装して色を変えれば遮熱効果が落ちるため、「目立たない色にする」という逃げ道もありません。

この場合に取るべきは、「見せない場所へ移す」か「意匠として重ねる」かの二択です。後ほど具体策を挙げます。


原因3.納まりの粗さが目につく

意外に見落とされるのが、端部と取り合いです。

シートの切り口が見切り材からはみ出している。点検口のまわりだけシートが途切れている。ダウンライトを避けた穴が不揃い。——遮熱材そのものは見えなくても、こうした粗さは目に入ります。そして一度気づくと、そこばかりが気になります。

改修は既存の設備や造作を避けながら施工するため、新築より取り合いが複雑になります。だからこそ、端部の見切りと設備まわりの納まりを、着工前に図面で決めておく必要があります。

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既存の意匠を壊さない、3つの改修アプローチ

3つの原因に対して、それぞれ対応する解があります。建物の構造と、何を守りたいかによって選びます。

① 天井裏の懐に納める(天井高を1ミリも下げない)

天井が張られている建物なら、これが第一選択です。既存の天井板の上、つまり天井裏の空間にEeeサーモを敷き込む・貼り付ける方法です。

  • 室内側には何も足さないため、天井高が変わらない
  • 仕上げも照明も既存のまま。空間の見え方は施工前と同一
  • 天井点検口から施工できるケースも多く、解体をほとんど伴わない

熱が入ってくる屋根側でブロックできるため、効果の面でも合理的です。改修で最も採用されやすい方法といえます。


② 屋根の外側から入れる(室内に一切触れない)

天井裏に懐がない。あるいは営業や生活を止めたくない。そういう場合は、屋根の改修や防水の更新にあわせて、外側から入れる手があります。

屋根材の下、野地板とルーフィングのあいだにEeeサーモを挟み込みます。室内側の仕上げには一切手を触れません。内装のデザインは完全に保たれ、外観も従来の屋根材のままです。

屋根の葺き替え時期が近いのであれば、その工事の「ついで」に組み込むのが最も経済的です。足場も既に組まれています。


③ 現し天井は「重ねて意匠化する」

最も難しいのが、天井を張らずに構造を見せている空間です。①も②も使えないことがあります。

この場合は、遮熱層を隠すのではなく、その上に新たな仕上げを重ねて、意匠として成立させる方向で考えます。木ルーバー、有孔ボード、塗装した化粧板。既存の梁のリズムに合わせて仕上げ材を割り付ければ、改修前より意図の伝わる天井になることさえあります。

ただしこの方法では、仕上げ材の厚み分だけ天井高が下がります。原因1とのトレードオフです。既存の天井高に余裕があるかどうかが、採否の分かれ目になります。

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改修ならではの、着工前チェックポイント

改修は「図面どおりに建てる」新築と違い、既存が図面どおりとは限りません。着工前に、次の3点を現場で確かめてください。

確認1.既存の懐寸法を実測し、空気層が取れるか確かめる

すべての前提がここにあります。

Eeeサーモは輻射熱を反射して防ぎます。ところが高温の屋根材や下地に密着させると、今度は伝導熱——触れたものから直接伝わる熱——がシートに移り、反射する前に熱が通り抜けてしまいます。したがってシートの前に数センチの空気層が必要です。

新築なら設計で確保できますが、改修では既存の懐から捻出することになります。点検口を開け、実際に測ってください。空気層が取れないと判明したなら、通気孔のあるEeeサーモエアーや、断熱層を併せ持つEeeサーモダブルという選択肢に切り替えます。


確認2.点検口・照明・設備との取り合いを整理する

既存建物の天井裏には、配線、配管、ダクト、ダウンライトの器具が走っています。新築の空っぽの小屋裏とは違います。

これらを避けながら、どこでシートを切り、どう継ぐか。ここを現場任せにすると、原因3の「納まりの粗さ」が生まれます。事前に天井伏図へ書き込み、切り欠きの位置と継ぎ目の処理を決めておいてください。

Eeeサーモはハサミやカッターで簡単にカットでき、アルミテープで継ぎ目を目張りできます。器具まわりを丁寧に切り回し、隙間なく塞ぐ。この手間が、そのまま性能差になって表れます。


確認3.「居ながら施工」の段取りを決める

改修の現場は、多くの場合誰かがそこを使い続けています。店舗なら営業、オフィスなら業務、住宅なら生活です。

Eeeサーモはシートを貼るだけの施工のため、厚い断熱材を充填する工事に比べて工期が短く、騒音や粉じんの発生も抑えられます。閉店後や休日、あるいは区画を分けた段階的な施工にも対応しやすい工法です。

それでも、養生の範囲、資材の搬入経路、1日で仕上げる区画の切り方は、事前に決めておくべきです。「デザインを保つ」とは、施工中の空間を荒らさないことでもあります

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改修条件別|アプローチの選び方

建物の状態と守りたいものから、取るべき方法を整理しました。

既存の状態推奨アプローチ天井高への影響営業・生活への影響
天井あり・懐に余裕あり① 天井裏に納めるなし小さい
天井あり・懐が浅い② 屋根の外側からなしほぼなし
屋根の葺き替え予定あり② 屋根の外側からなしほぼなし
現し天井・梁を見せたい③ 重ねて意匠化仕上げ材の厚み分中程度

迷ったときの原則は明快です。天井高を守るなら①か②、意匠を積極的に更新したいなら③。既存図面と現場写真をお送りいただければ、条件に応じた納まりをご提案します。


まとめ|空間の見え方を変えずに、暑さだけを取り除く

改修工事で遮熱を入れるとき、押さえるべきは次の3点です。

  • デザインが崩れる原因は「天井高」「既存意匠の被覆」「納まりの粗さ」。遮熱材のせいではない
  • 天井裏に納める/屋根の外側から入れる/重ねて意匠化する。この3つで対応できる
  • 着工前に懐寸法の実測、設備との取り合い、居ながら施工の段取りを決めておく

遮熱材「Eeeサーモ」は、純度99%の純アルミニウムで輻射熱を最大97%カットする薄いシート状の遮熱材です。厚みを必要としないため、限られた既存の懐にも納まります。ハサミやカッターでカットでき、貼るだけで施工できるため、解体を最小限に抑えた改修が可能です。屋内で適切に施工すれば10年以上、効果が持続します。

時間をかけてつくられた空間の見え方は、そのままに。取り除くのは、夏の暑さと空調コストだけ。改修だからこそ、その両立に価値があります。

「遮熱材をもっと手軽に、もっと確実に。」
Eeeサーモシリーズで快適な環境をサポートいたします。

設計事務所様・施工会社様からのご相談も承っております。既存条件の整理や納まりのすり合わせは、お気軽にお声がけください。業者様向けの仕切価格もご用意しています。

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